B型肝炎

B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)の感染によって起こる肝臓の病気です。毎 年約2万人がかかっています。非常に感染力が強いウイルスで、感染経路はB型肝炎を持った母親からの分娩の時に子どもにうつったり(母子感染)、父親や家 族や友人、ウイルスに汚染された血液の輸血や性行為などでの感染(水平感染)が知られています。しかし原因不明のこともよくあり、特に子どもの場合は原因 不明のことが多いとされます。東南アジアでは人口の13%が感染しているベトナムについで、タイが多く、人口の8%に当たる約500万人が感染していると言われております。
成人が初めてB型肝炎に感染した場合、そのほとんどは一過性の感染で治癒し、免疫を獲得することで、その後に感染することはなくなります。B型肝炎の一過性感染を受けた人の多くは自覚症状がないまま治癒し、一部の人が急性肝炎を発症します。

出生時または乳幼児期にB型肝炎ウイルスに感染してB型肝炎ウイルスキャリア(持続保持者)になると、その多くはある時期まで肝炎を発症せず、健康なまま経過します。しかし、ほとんどのB型肝炎ウイルスキャリアでは10歳代から30歳代にかけて肝炎を発症します。

B型肝炎ウイルスの感染源

B型肝炎ウイルスはB型肝炎ウイルス感染者の血液や、時に体液を介して感染します。例えば、以下のような場合に感染する危険性が高まります。

・他人と注射器を共用して覚せい剤や麻薬などを注射した場合。

・適切な消毒をしていない器具を用いてピアス、入れ墨などを行った場合。

・性行為を行った場合。

・B型肝炎に感染している母親から生まれた子に対して、適切な予防策を講じなかった場合。

ただし現在は日本の医療現場の衛生環境は大幅に改善され、また1986年から始まったB型肝炎ウイルスをもつ母親から生まれた子どもへの母子感染予防対策によって、母子感染もほとんど見られなくなりました。

そのため、現代の日本においては性行為による感染が唯一残された感染経路の問題となっております。しかし、ここ東南アジアや東アジアには現在でも多数のB型肝炎感染者がいるとされており、世界中に4億人の持続感染者がいるといわれているなか、ここ東南アジアと東アジアがそのうちの3億人の持続感染者が集中しているといわれております。

B型肝炎ウイルスの治療や予防

B型肝炎ウイルスに初めて感染すると、全身倦怠感に続き、悪心(吐き気、胸のむかつき)などの症状が出現することがあります。またこれらに引き続いて黄疸が出現することがあります。それら以外にも肝臓の腫大に伴い、右背部の鈍痛をみることがあります。しかし、B型肝炎ウイルスに初めて感染しても自覚症状がないまま経過し、ウイルスが体内から排除されて、治癒することもあります。

B型肝炎ウイルスは血液検査で調べます。まずHBs抗原を検査しますが、もしHBs抗原が検出された場合、その人の肝臓の中でB型肝炎ウイルスが増殖しており、また血液の中にウイルスが存在するということを意味します。またB型肝炎ウイルスの量を調べる方法として、B型肝炎ウイルスの遺伝子の一部を増幅して検出する核酸増幅検査を用います。

B型肝炎ワクチンも日本と海外で使用するワクチンが異なります。

■日本のワクチン

・接種回数:計3回

・接種頻度:初回、4週間後、5~6ヵ月後

・抗体持続期間:5年間(3回接種後)

・良く使われるワクチン:

 1.ビームゲン(製造:化血研、販売元:アステラス製薬)

 2.ヘプタバックス(製造:米国メルク社、販売元:MSD(株))

 ※ともに接種回数や接種間隔、期待できる免疫持続期間は同じです。

■タイのワクチン

・接種回数:計3回

・接種頻度:初回、4週間後、6ヵ月後

・抗体持続期間:15年~20年間

・良く使われるワクチン:Engerix B(Glaxo Smith Klone社)

<<日本(ビームゲン)とタイ(Engerix B)の接種回数やスケジュールの違い>>

・接種回数、スケジュール共に同じです。

  • B型肝炎の慢性化について

    B型慢性肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)の感染が持続することによって起こる病気です。HBVは血液感染および性交渉などにより感染しますが、持続感染者(キャリア)のほとんどは生後早期に感染したケースです。 主な感染ルートとしては、HBVキャリアの母親から生まれた子どもへの感染(母子感染または垂直感染)があります。

     一方、成長後に感染した場合(水平感染)には急性肝炎を発症しますが、これまで日本での感染は一過性であり慢性化することはほとんどありません でした。しかし近年、欧米に多いウイルス遺伝子型(ジェノタイプA)による急性肝炎が増加しており、水平感染後に感染が長引き慢性化する症例も増えてきて います。

     感染したHBVは肝臓内で増殖しますが、基本的にはウイルス自身が肝細胞に得悪影響を与えることはありません。したがって、免疫能が未発達な乳幼児期には、肝炎を起こさずに無症候性キャリアとして経過します。その後、思春期以降になるとウイルスを体内から排除しようとする免疫反応が起こり、肝炎を発症します。多くの場合は肝炎の症状も軽く、肝障害は あまり進行しませんが、HBVキャリアの約10〜20%が慢性肝炎(6カ月以上肝炎が持続する状態)に移行し、さらに慢性肝炎が長期間持続すると肝硬変(かんこうへん)や肝臓がんへと進行します。

  • B型肝炎キャリアとは

    免疫力が未熟な状態でB型肝炎ウイルスに感染した場合に、B型肝炎ウイルスを体内から排除することができず、ウイルスが生涯体内に住みついてしまう 状態のことを持続感染といいます。出産の際に、母親から子供に感染する場合などがその典型例です。そして、B型肝炎ウイルスに持続感染しているものの発症 していない方のことを、B型肝炎ウイルス(HBV)キャリア、無症候性キャリアもしくはB型肝炎ウイルス持続感染者などと言うことがあります。

    成人がB型肝炎ウイルスに感染する場合には、既に免疫力が発達しているため、そのほとんどは本人が気付かないうちに治癒するのですが、体の免疫力が著しく低下している場合(AIDSウイルスに感染している場合等)や特定の外来種のB型肝炎ウイルスに感染した場合には、成人になってから感染した場合でも持続感染する可能性があります。

A型肝炎&B型肝炎混合ワクチンに関して

日本国内では未承認ですが、海外では広く使われているTwinrixを紹介いたします。TwinrixはGlaxo Smith Kline社製のワクチンでA型肝炎、B型肝炎混合ワクチンです。

■A型肝炎&B型肝炎混合ワクチン(Twinrix)の詳細

・接種回数:計3回

・接種頻度:初回、4週間後、6ヵ月後

・抗体持続期間:15年~20年間

02-107-1039
02-107-1039

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