日本人がタイに渡航する際、日本とタイの気候や地形、住んでいる人種などの違いから、日本とは異なる地域伝染病に注意が必要です。

それらの病気を未然に防ぐ目的で、タイに移住する外国人にはいくつかの予防接種が推奨されております。


接種が推奨されるワクチン

タイへ渡航される際、推奨されている予防接種は大きく二種類に分類できます:

1. 定期的な接種が推奨されるワクチン
2. タイの地域特性上、接種が推奨されるワクチン


1.以下の予防接種は定期的に接種が推奨されるワクチンです:
· 水疱瘡(Chicken pox (varicella) )
· ジフテリア・破傷風・百日咳
· インフルエンザ
· おたふくかぜ・はしか・風疹
· 帯状疱疹
· 急性灰白髄炎(ポリオ)

2. 以下の予防接種はタイの地域特性上、高リスクと考えられており接種が推奨されるワクチンです:
· A型肝炎
· B型肝炎
· 日本脳炎(特にタイの地方に行かれる場合、接種されることをお勧めいたします)
· 狂犬病
· 腸チフス
· マラリア (タイの中でも限られた地域で)

<備考>
なお滞在期間が短い場合や都心に滞在される場合、日本脳炎などのワクチン接種は必要ない場合がございます。




よくあるご質問

当院でワクチン接種をされる患者さんの多くは、既にタイ渡航前に一度目や二度目の接種を終えていることが多いのですが、日本で接種したワクチンブランドがタイには流通していないこともあり、接種タイミングは思いのほか複雑になることもあるため、こちらによくある質問を記載致します。

よく頂く質問:

Q:複数回接種が必要なワクチンの1回目を打ちました。2回目や3回目の接種は1回目に接種したワクチンと製造者が違っていても大丈夫ですか?

A:2回目や3回目のワクチン接種は1回目に打たれたワクチンと製造者が違っていてもお体に悪影響はございません。殆どの国際基準で製造されたワクチンは製造者が異なっていても継続接種が可能です。ただ、製造者が行うワクチンの免疫力を検査する臨床試験は自社のワクチンで行っておりますので、同じ製造者のワクチンで接種を続けていただくことに越したことはございません。
DYMでは国際基準で製造されたワクチンのみ取り扱っております。


Q:狂犬病ワクチンを接種していても、犬などに噛まれた場合には結局追加でワクチン接種が必要と聞きました。それでも狂犬病の暴露前(噛まれる前)の予防接種は打つべきでしょうか?

A:暴露前に狂犬病のワクチン接種を受けた患者様と受けていない患者様では、噛まれた後必要なワクチン数が異なってまいります。暴露前予防の狂犬病のワクチンを打たれている場合は、噛まれた場合に打つワクチン数は1〜2本です(暴露前予防の狂犬病のワクチンを最後に打たれたお日にちにより本数が異なります)。ですが、暴露前予防のワクチンを打たれていないと、噛まれた場合、5本ワクチンを打つ必要がございます。

また犬などに噛まれ、患部がWHO(世界保健機関)指定カテゴリ3(皮膚を貫通し、出血が多い)以上に重症な場合、患部に免疫グロブリン注射を打つ必要がございます。


Q:なぜ日本脳炎のワクチンの接種回数は、日本とタイで違うのですか。

A:タイで一般的に取り扱われている日本脳炎の予防接種は生ワクチンでございます。生ワクチンは毒性を弱めたウイルスを使用しており、日本で使用されている不活化ワクチンよりも免疫力が強いです。またワクチンの接種回数は、患者様の年齢によって異なります。


Q:一日何本までワクチンを打てますか。

A:頭痛、患部の痛みや腫れなどワクチンの副作用を回避するため、接種は1日2本までにされることをお勧めいたします。1日に2本以上の予防接種をご希望の場合、医師にご相談ください。


Q:ワクチンの接種日を延期したいのですが、可能ですか。

A:第1回目のワクチン接種日のご予約は、ご連絡いただければいつでも変更させていただきます。2回目や3回目の接種日の場合、ワクチンスケジュール通りに打っていただくことをお勧めいたします。複数回接種が必要のワクチンの場合、ワクチンを当院で打たれる際、次回の接種日をスケジュールに沿って医師と相談していただきます。次回分のワクチン接種のご予約を延期しなければならない場合、ご連絡いただければ医師との相談が可能でございます。




DYMクリニックはタイのバンコクに2店舗(プロンポン、トンロー)を構える日本人医師経営の医療機関。
内科、小児科、婦人科、皮膚科の診療を完全日本語対応で受診可能。

・予防接種(インフルエンザワクチンなど)
・健康診断(人間ドック、ワークパミット取得用)
・ビタミン点滴
・飲む日焼け止め薬
・小児相談
・PCR検査
・生活習慣病(高血圧、糖尿病、高脂血症、痛風)のお薬の処方
・婦人科健診
etc...