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HIVの原因・症状・対処について解説!
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は、CD4陽性T細胞に感染して細胞内で増殖し、人体の防御機能を低下させるウイルスです。感染が進行するとさまざまな感染症や悪性腫瘍などを発症しやすくなります。これがエイズ(後天性免疫不全症候群)と呼ばれる状態です。HIVを完全に排除できる薬がないため、感染すると一生体内にウイルスが残ります。しかし、近年では抗ウイルス治療が進歩し、適切な治療を受けることで、健康な人と同じような生活を送ることが可能です。HIVは主に血液や体液を介して感染し、早期発見と適切な治療が重要です。
HIVの主な原因
●性行為による感染(性的接触)
●血液を介した感染(輸血や注射器の共用など)
●母子感染(妊娠・出産・授乳時の感染)
HIVは主に体液や血液を介して感染します。最も一般的な感染経路は性的接触であり、特にコンドームを使用しない性交渉はリスクが高いです。また、感染者の血液が他人の体内に入ることで感染することもあります。例えば、薬物の注射器を共用する行為や、不適切に処理された輸血を受けることが挙げられます。さらに、母親がHIVに感染している場合、出産時の産道感染や胎内感染、母乳感染が起きやすいです。これらの感染経路を防ぐためには、安全な性行為や清潔な医療環境の維持、妊娠初期のHIV感染診断、妊娠中の抗HIV療法などの対応が重要です。
HIVの主な症状
□ 急性期(発熱、リンパ節の腫れ、倦怠感)
HIVに感染した人の9割近くは、感染後2~6週間以内に風邪やインフルエンザに似た症状を発症します。発熱は38℃以上になることが多く、全身のリンパ節が腫れ、特に首・脇・鼠径部で顕著です。また、強い倦怠感が続き、頭痛や筋肉痛、発疹、のどの痛みが見られることもあります。これらの症状は数日から数週間続き、自然に消えることが多いため、HIV感染に気づかない人も多いです。
□ 無症候期(自覚症状なし)
急性期の症状が治まると、数年から10年以上にわたり自覚症状がない「無症候期」に入ります。この間もHIVは体内で増殖し続け、免疫細胞(CD4陽性T細胞)を徐々に破壊していきます。無症状のため、多くの人は感染に気づかず、検査を受けない限り発見が困難です。しかし、この期間も他者への感染リスクがあり、適切な治療を受けないとエイズ発症へと進行していきます。
□ エイズ期(免疫低下による感染症やがんの発症)
免疫機能が大幅に低下し、日和見感染症(健康な人では問題にならない感染症)や悪性腫瘍(カポジ肉腫、非ホジキンリンパ腫など)を発症します。代表的な感染症にはニューモシスチス肺炎、結核、サイトメガロウイルス感染症などです。慢性的な下痢や急激な体重減少、認知機能の低下も見られることがあり、放置すると死に至ることもあります。適切な治療を受け、症状の進行を抑えることが重要です。
HIV感染の初期段階では、風邪のような症状が現れることがあります。発熱、リンパ節の腫れ、筋肉痛、倦怠感などが主な症状です。しかし、これらの症状は一般的な感染症と区別がつきにくいため、多くの人はHIV感染に気づきません。その後、無症候期と呼ばれる期間が続き、数年から10年以上、自覚症状がないままウイルスが体内で増殖を続けます。この間に治療を受けないと免疫力が低下し、エイズを発症します。エイズ期に入ると、肺炎や結核、カポジ肉腫などの感染症やがんを発症し、命の危険が高まります。
HIVの主な処置
□ 抗レトロウイルス療法(ART)
抗レトロウイルス療法(ART)は、HIVの増殖を抑え、免疫機能を維持するための治療法です。主に3種類以上の抗HIV薬を併用し、ウイルス量を検出限界以下に抑えることで、エイズ発症を防ぎ、健康な生活を維持できます。服薬の継続が重要で、適切に管理すればHIVの感染力も低下し、他者への感染リスクを大幅に減らせます。
□ 予防策(安全な性行為、感染予防薬の活用)
HIV感染予防にはコンドームの使用、性行為前後の適切な衛生管理、リスクのある行動の回避が有効です。また、曝露前予防薬(PrEP)は高リスク者が服用することで感染の可能性を低減し、曝露後予防(PEP)は感染リスクのある行為後に迅速に服用することで感染を防ぐことができます。安全な行動と医薬品の適切な活用が予防の鍵です。
□ 早期検査と診断
HIVは感染初期に自覚症状がないため、定期的な検査が重要です。早期検査により感染を速やかに確認できれば、ARTを早期に開始してエイズ発症を防ぎ、健康な人と変わらない生活を送ることができます。また、早期診断により他者への感染リスクを抑えることも可能です。HIV検査は全国の保健所で無料・匿名で受けられるほか、医療機関でも有料で受けられます。感染が疑われる場合は、積極的な検査が推奨されます。
HIV感染者に対する最も効果的な治療法は、抗レトロウイルス療法(ART)です。この治療によりウイルスの増殖を抑え、免疫機能の低下を防ぐことが可能になります。ARTを適切に継続すれば、HIV感染者の寿命は健常者とほぼ変わらなくなり、ウイルスの伝播リスクも低減します。また、感染予防策として、安全な性行為の実施やPrEP(曝露前予防薬)の使用が有効です。早期検査と診断も重要であり、HIV感染が確認された場合は迅速に治療を開始することで、健康を維持しやすくなります。
まとめ
HIVは免疫系を攻撃するウイルスであり、放置するとエイズを発症し、重篤な健康被害を引き起こします。感染経路は主に性的接触、血液感染、母子感染の3つです。初期症状は風邪に似ており、無症候期を経てエイズ発症へと進行します。現在、HIVの治療は進歩しており、抗レトロウイルス療法(ART)により健康な生活を維持することが可能です。また、HIV感染を予防するためには、安全な性行為や予防薬の活用、早期検査が不可欠です。HIVは依然として社会的な偏見を伴う病気ですが、早期発見と適切な治療で他者への感染リスクや発症リスクを大幅に減らせます。感染者の周囲の人も、HIVやエイズについて正しい知識を持ち、感染者への理解を深めることが重要です。
おまけ
・HIV感染者でも適切な治療を受ければ、ウイルスの検出がほぼ不可能なレベル(U=U)になり、他者に感染させるリスクが極めて低くなる。
・日本でも毎年1,000人以上の新規感染者が報告されているが、早期検査と治療の重要性が広まってきている。
・HIVに感染していても、適切な治療を受ければ平均寿命を全うできる。
・近年、HIVワクチンの研究が進められており、予防策の選択肢が増える可能性がある。
・2023年現在、全世界におけるHIV感染者は約3,990万人と推定されている。
(参考 https://www.hivkensa.com/knowledge/whatis)
HIVは正しい知識と適切な治療を受けることで、恐れるべき病気ではなくなりつつあります。感染予防の意識を高めるとともに、HIV感染者への偏見や差別をなくし、共に生きる社会を築いていくことが重要です。
33/1院
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住所:593/10 Sukhumvit Road.,
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Klongton-Nua, Wattana,
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