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肝臓病4つまとめ(脂肪肝、肝炎、肝硬変、肝がんについて)
肝臓病4つまとめ(脂肪肝、肝炎、肝硬変、肝がんについて)
本記事では肝臓病の4つの種類についてまとめています。 主に脂肪肝、肝炎、肝硬変、肝臓がんなどがあるので一つずつ解説します。
目次
● 脂肪肝とは
● 肝炎とは
● 肝硬変とは
● 肝がんとは
● 最後に
1.脂肪肝とは
脂肪肝とは肝臓病の一つで、肝臓に中性脂肪やコレステロールが蓄積された状態であり、30代から50代に多い肝臓の病気です。
脂肪肝は自覚症状が無いため、エコー検査、CTスキャン、MRI等で検査をする必要が有ります。脂肪肝を放置すると動脈硬化などの生活習慣病を引き起こす場合もあります。
2. 肝炎とは
肝炎は肝臓の炎症のことで肝細胞が壊れることにより起こります。肝炎がどれくらいの期間続いているかで、急性と慢性に分けられます。
6ヶ月以内に落ち着くものを急性肝炎、それ以上持続する肝炎を慢性肝炎といいます。慢性肝炎で軽い肝炎が長く続く場合にはあまり症状が出ません。
しかし軽い慢性肝炎でも10年以上続いて肝臓に線維(コラーゲンなど)が蓄積し、肝細胞が再生力を失うと肝機能が低下します、これを肝臓の線維化といいこれが進行すると肝硬変になります。
肝炎を調べるには、血液検査でAST(GOT)・ALT(GPT)・γGTP等をチェックします。
AST・ALTは肝細胞に多く含まれており、肝細胞が壊れる際に血液中に流出し、測定値が上昇します。重篤な劇症肝炎になると命にかかわることもあります。
γGTPは肝細胞や胆汁の通り道である胆管に多く含まれており、これも肝炎の指標となります。
肝炎が長く続くと肝細胞の破壊と再生が繰り返され肝臓に線維組織がたまってきます。肝細胞が線維組織に置き換わり、肝臓の基本単位である肝細胞の数が少なくなるため肝機能の低下がみられます。血液検査では肝臓が作るタンパク質であるアルブミンが低下したり、血小板数の減少が見られたりします。
3. 肝硬変とは
肝細胞の破壊と再生が繰り返されたことで肝臓が機能を失っている状態です。肝硬変になった肝臓は硬く、表面がでこぼこした状態になります。
C型肝炎・B型肝炎・アルコール性肝障害・非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)などが肝硬変の原因になります。
主な症状はだるさ・食欲低下・黄疸・むくみ等です。更には食道静脈瘤を初めとするいろいろな合併症を伴いやすくなります。
症状や診察に加えて血液検査・画像検査を用いて診断します。診断が難しい場合には肝臓の一部を採取して顕微鏡で調べる検査(肝生検)を行うこともあります。肝硬変を根治する治療はないので、症状を和らげる対症療法が中心になります。
また肝細胞がんや食道静脈瘤といった重篤な病気を引き起こすことが多いため定期的に検査で見ていくことも重要になります。肝硬変が心配な人は消化器内科や消化器外科を受診して下さい。
4. 肝がんとは
肝臓のがんは肝臓に発生するがんで転移がんと原発がんがあります。
転移がんは胃がんや大腸がんのような消化器がんが、門脈を介して肝臓に転移したがんです。
原発がんは肝臓の細胞ががん化して発生する場合ですが何もない健康な肝臓にできることはまれで、多くの場合は慢性肝炎(特に慢性C型肝炎後)や肝硬変で炎症や線維化のある肝臓に発生します。
肝がんができてもそれだけでは症状が出現しないことがほとんどです。そのため昔は肝がんが進行し末期になり病院を受診してようやく診断されることが少なくありませんでした。現在では慢性肝炎や肝硬変の患者さんは肝がんのリスクが高いことが分かっていますので、定期的に通院して腹部超音波検査等の画像検査を受けることで早期に発見されることが多くなっています。
5. 最後に
今回は4つの肝臓病についてご紹介しました。自覚症状が出にくい病気は、放置すると危険です。定期的な健康診断・人間ドックを受けて、予防する事が大切です。
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