タイでも代表的な生活習慣病?肝臓病について

ここでは肝臓病について解説していきたいと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

 
 

1.肝臓の働きとは

肝臓は「栄養素の代謝」「有害な物質の解毒」「胆汁の合成・分泌」の3つの働きをしており、健康の時は余裕をもって働いているため、肝臓病になっても機能が80%以上低下するまで自覚症状が現れません。

このため肝臓は「沈黙の臓器」とも言われています。次は肝臓病の原因についてです。

 

2. 肝臓病の原因の80%はウィルス性肝炎??

肝臓病の80%はウイルス性肝炎です。

そして日本人の肝臓病の約80%は肝炎ウイルスが関与しています。

ウイルス性肝炎は、A, B, C, D, E型の5つがあり感染経路も2種類あるのでそれぞれ解説していきます。

 

3. 経口感染の2つ(A型肝炎ウィルスとE型肝炎ウィルス)

3-1) A型肝炎ウイルス(HAV)

食事により感染する日本で多い急性肝炎です、一過性で慢性化(6ヶ月以上症状が続くもの)はしませんが重い劇症肝炎になる場合があります、発症後6カ月以内に治ります。

3-2) E型肝炎ウイルス(HEV)

海外旅行(特に東南アジア)で水や食事による感染の他に、野生のシカ、イノシシやブタの生肉を食べると感染することが知られています、症状はA型肝炎に似ていますが妊婦の場合は重症化しやすいので特に注意が必要です。

 

4. 血液感染の3つ(B型肝炎ウィルスとC型肝炎ウィルス、D型肝炎ウィルス)

4-1) B型肝炎ウイルス(HBV)

輸血などで感染。成人後は急性肝炎が多いものの慢性化や劇症肝炎になる事もあります。母子感染の場合は、慢性化となり、肝硬変、肝細胞がんに進行することがあります。

4-2) C型肝炎ウイルス(HCV)

輸血などで感染。約8割は慢性肝炎に移行します。慢性化すると肝硬変、肝細胞がんに進行する場合が少なくありません。

4-3) D型肝炎ウイルス(HDV)

D型ウイルスのみでは増殖できないためB型肝炎ウイルスキャリアに感染します。日本では極めて少ないようです。

 

5. その他の肝臓病の原因

肥満を原因とする単純性脂肪肝、妊娠による急性妊娠性脂肪肝、アルコール性の脂肪肝、肝炎、肝硬変等があります。

 

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6. 最後に

今回は肝臓病についてご紹介しました。やはり自覚症状が出にくい生活習慣病という事もあり、症状が出る前に、”知っておかなければならない”、”対策しておかなければならない”病気の1つです。

放置していれば重症化する事もあります。気になる事がある場合は医療機関で受診、検査、診断、治療を早めに行う事が大切です。

   

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