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日本人が気をつけるべき病気

DYMインターナショナルクリニックの健康増進

様々な病気は早期発見をすることにより治癒が可能であったり、重症化を避けることが可能になっています。皆様が病気を早期発見し、健康寿命を伸ばすための手がかりを当資料ではまとめさせていただいています。


日本人の死因に多い病気

日本人の死因は

1位:がん(30.4%)
2位:心疾患(15.8%)
3位:脳血管障害(11.5%)
4位:肺炎(9.9%)
5位:事故(3.4%)
となっています。
(平成19年調べ)

がんや脳血管や心疾患の危険因子となる糖尿病や高血圧などの生活習慣病になる人が増えているのが最近の日本人の傾向です。

ちなみに、生活習慣病とは糖尿病、高血圧、肥満などのことを指しています。たとえば、糖尿病などは、昔に比べて生活が欧米化していることで増えている病気で、脳卒中や心臓病のような死に至る病気の原因となることもあります。どれも怖い病気ですが、飲酒や喫煙、食生活、運動など、生活習慣などが原因になっている事が多くなっています。


がん統計

死亡数が多いがん

男性の場合
1位:肺がん
2位:胃がん
3位:大腸がん
4位:肝臓がん
5位:すい臓がん

女性の場合
1位:大腸がん
2位:肺がん
3位:胃がん
4位:すい臓がん
5位:乳がん

このような統計になっています。


各がんに関しまして

それではここから各がんの特徴や初期症状をまとめていきたいと思います。

胃がん

初期症状
胃の不快感
食欲不振
吐き気が続く
胸のもたれ
黒色の便が出る
体重の減少
貧血
げっぷが頻繁に出る

これらの症状は実は胃がん特有の症状もあるのですが、日常生活においてよくあることなので癌を疑わずそのまま放置しておくというケースがほとんどなのです。

5年生存率
ステージI:87.8
ステージII:62.0%
ステージIII:40.5%
ステージIV7.2%

胃がんは早期発見できれば治すことが可能な病気になります。
つまり早期に発見することが非常に重要な病気なのです。
上記のような初期症状がある場合には検査をすることをお勧めいたします。


肺がん

初期症状
持続性の咳
持続的な胸の痛み
肩の痛み
呼吸困難
胸部圧迫感
喀血
嗄声(かすれ声)
体重減少
指の末端の拡大や頸部リンパ節の腫脹

危険因子
《喫煙》
肺がん発生率は、タバコを吸わない人に比べて、日本人男性では4.5倍、日本人女性では4.2倍に高いとさえ言われています。

《ブリンクマン指数》
例えば毎日1箱(20本入り)を20歳から吸っている40歳の人は、20本×20年=400となります。この数値が400を超えると肺がんを発症する危険性が高くなり、600以上は肺がんの高度危険群となります。

5年生存率
ステージI:71.7%
ステージII:38.3%
ステージIII:18.6%
ステージIV:4.3%

肺がんは他のがんと比較して生命予後が非常に悪いがんです。
しかしステージⅠで発見できれば生存率は71.7%であり早期に発見すべきがんになります。
持続的な咳や肩の痛みなどがある方は無理をせずに早期に検査を行うことをお勧めいたします。


大腸がん

初期症状
潜在性出血(潜血は肉眼では見えない。)
排便習慣や便の性質の変化(形状、長さ、硬さ、便の量)
血便
腹痛
結腸がんの腹部腫瘤
直腸がんの直腸腫瘤
貧血
低発熱
体重減少
脱力感
黄疸
腹水

5年生存率
ステージI:98.7%
ステージII:85.3%
ステージIII:76.2%
ステージIV:15.0%

大腸がんは転移の多いがんとして有名です。
転移(ステージⅣ)があると一気に生命予後が悪くなります。
このため早期発見非常に重要になります。


前立腺がん

症状
頻尿(特に夜間頻尿)
排尿困難
残尿感
血尿
腰痛
下半身麻痺
これらの症状は年配の男性の多くが前立腺肥大とともに起きるため病院などに行くことを怠りがちです。

危険因子
脂肪の多量摂取
肥満
活発な性活動

5年生存率
ステージI:89.0%
ステージII:85.6%
ステージIII:83.9%
ステージIV:43.6%
早期に発見すれば生命予後のよいガンといえます。

前立腺がんは早期に治療すれば約90%の人が完治する事ができるがんです。
しかし、前立腺がんは早期発見するのが非常に難しいがんでもあります。
その理由は前立腺がん特有の自覚症状がないことにあります。
何かしらの症状の可能性がある際には早期に検査を行う必要性があります。


肝臓がん

症状
全身の倦怠感を覚える人が6割近くと最多になっており、次いで4割以上の方が食欲不振、腹痛、お腹の張りを訴えています。

体重減少
腹水
発熱
黄疸
吐き気・嘔吐
浮腫
吐血・下血

ただし、これらの症状は出ない場合も多く、5割以上の方は、無症状のうちに画像検査等によって肝がんが発見されています。また、肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるほど、異常が起こっても自覚症状が表れにくいため、肝がんがかなり進行しているにもかかわら自覚症状がない方もいます。また、全身倦怠感や食欲不振などは、直接癌と結び付けがたい症状のため、単なる風邪や疲労と思いこみ、発見が遅れる場合が多いのです。

危険因子
肥満
糖尿病
アルコールの飲みすぎ

5年生存率
ステージI:49.8%
ステージII:37.7%
ステージIII:17.7%
ステージIV:7.7%

生命予後が非常に悪いがんです。
全身の倦怠感や食欲不振などがあった際にはただの疲れだと思わず検査を行うことが非常に重要になってきます。


乳がん

初期症状
乳房にしこりやくぼみがある
乳房が痛いまたは熱い
左右の乳首の位置がずれている
乳首が陥没している
乳房の皮膚に赤みや変色やただれがある
乳頭から出血や分泌液が出る
首やわきの下にしこり、腫れがある

危険因子
肥満
高学歴
未婚者
妊娠未経験者
初産年齢が高い
初潮が人より早かった(11歳未満)
閉経が人より遅かった(55歳以上)
家族に乳がんの人がいる

5年生存率
ステージI:95.7%
ステージII:90.9%
ステージIII:69.7%
ステージIV:32.2%

乳がんは早期発見すれば予後が非常によいがんです。
何かしらの症状などがある際には検査を行うことをお勧めします。


子宮頚がん

子宮頸がん(しきゅうけいがん)は遺伝などに関係なく、性交経験がある女性なら誰でもなる可能性のある病気です。
全世界で毎年27万人もの女性が子宮頸がんによって大切な命を失っています。これは時間に換算すると約2分間に1人の割合。日本でも、毎年約15,000人(上皮内がんを含む)が子宮頸がんと診断されています

初期症状
無症状

進行した場合の症状
性交時出血
おりものの異常(茶褐色、黒褐色のおりものが増える等)
不正出血(月経時以外の出血)
下腹部や腰の痛み等

5年生存率
ステージI:90.4%
ステージII:70.1%
ステージIII:49.4%
ステージIV:20.9%

ステージが進行した場合に比較的生命予後の悪いがんです。早期に発見することが非常に重要です。


子宮体がん

危険因子
閉経後
肥満
糖尿病
高血圧
妊娠しなかった人や、妊娠・分娩(ぶんべん)の回数が少なかった人
月経不順が長期間続いた人

初期症状
少量の出血や褐色のおりものなどの出血症状が現われることが多い
この場合には確実に検査を行うことが必須です。

5年生存率
ステージI:91.8%
ステージII:83.4%
ステージIII:61.8%
ステージIV:22.6%
子宮体部がんの5年生存率は、ステージIで90%以上、ステージIIでも80%以上ありますので、早期に発見し治療を開始すれば、完治することができるがんであるということがいえます。


心疾患

心疾患の恐ろしい所は「ある日、突然命を奪われる」ことが少なくないということです。初発症状から24時間以内に死亡することを「突然死」といい、働き盛りを襲う突然死の半数以上が心臓のトラブルによるものです。ここでは心疾患の死亡の原因の多くを占める虚血性心疾患に関してまとめたいと思います。


虚血性心疾患とは?

心臓の筋肉に血液を送る冠状動脈が狭くなったり、塞がったりして、そこから先の心筋が酸素不足に陥る状態を虚血性心疾患と呼びます。冠状動脈が細くなり心筋が一時的に酸素不足に陥るのが狭心症で、冠状動脈が完全に詰まってしまうのが心筋梗塞です。

原因
1.動脈硬化
虚血性心疾患の原因で一番多いものは冠状動脈の動脈硬化です。動脈硬化による場合は労作時に起こることが多いのが特徴です。

2.れん縮
冠状動脈が異常に収縮することによっても狭心症や心筋梗塞が起こります。れん縮による場合は安静時に起こり、喫煙によって誘発されることがあります。

危険因子
1.三大危険因子
高コレステロール血症
高血圧症
喫煙

2.その他の危険因子
・肉体的因子
高脂血症、肥満、糖尿病、高尿酸血症、加齢、遺伝、閉経、不整脈

・生活因子
ストレス、運動不足、過度の飲酒

症状
1.狭心症
前胸部が押されるような痛みや胸がつまる感じが数分~10数分持続します。安静によって改善することが特徴です。

2.心筋梗塞
前胸部の激しい痛みが長時間持続します。顔面は蒼白になり、冷や汗が出ます。安静によって改善することはありません。

5年生存率
ステージI:87.8
ステージII:62.0%
ステージIII:40.5%
ステージIV7.2%


糖尿病

症状
のどの渇き
尿の量・回数が多い。
体重が急激に減る。
全身がだるく、疲れやすい。
目がかすむ(視力障害)。
尿に糖が出る。
立ちくらみ
手足のしびれ
インポテンツ(性欲減退)
月経異常

合併症
糖尿病網膜症、糖尿病神経障害、糖尿病腎症を3大合併症と呼びます。糖尿病に特有の合併症で、血糖コントロールをしないでいると、糖尿病発症時から10~15年でこれらの合併症が出てくるといわれる。

《糖尿病網膜症》
糖尿病網膜症になると、目の底にある網膜の血管が悪くなり、視力が弱まり、中には失明する場合もあります。

《糖尿病神経障害》
合併症の中で最も早く出てくるのが糖尿病神経障害。末梢神経障害の足や手の症状はさまざまで、手足のしびれ、ケガや火傷の痛みに気づかないこともあります。そのほか筋肉の萎縮、筋力の低下や胃腸の不調、立ちくらみ、発汗異常、インポテンツ、EDなど、さまざまな自律神経障害の症状も現れます。

《糖尿病腎症》
糖尿病腎症になると、尿を作る腎臓の糸球体の毛細血管が悪くなり、だんだんに尿が作れなくなります。すると人工透析(機械で血液の不要な成分をろ過して、尿を作る)を行なわなければなりません。週に2~3回、病院などで透析を受けるようになるので、日常生活に大きな影響を及ぼします。現在、人工透析になる原因の1位がこの糖尿病腎症です。


動脈硬化

動脈硬化とは、動脈にコレステロールや中性脂肪などがたまって、詰まったり、硬くなったりして弾力性や柔軟性を失った状態をいい、動脈硬化になると、スムーズに血液が流れなくなります。
動脈が弾力性や柔軟性に富んでいれば、心臓や脳などの臓器や筋肉などの組織に必要な酸素や栄養の供給は行なわれます。しかしコレステロールなど血液の脂質が、動脈にたまったり、酸素や栄養が不足したり、高血圧により常に血管に負担がかかったりしていると、動脈は弾力性を失い硬く、もろくなってしまいます。このような状態を動脈硬化というのです。

症状
動脈硬化は動脈硬化だとはっきりわかる自覚症状がないため、症状だけで動脈硬化を早期発見することは難しくなっています。

危険因子
高血圧
高脂血症
糖尿病
肥満
喫煙
運動不足
偏った栄養バランスの食事
アルコール
加齢
ストレス


高脂血症

高脂肪血症とは、血液中のコレステロールや中性脂肪が増加した状態です。コレステロールは、ホルモンの材料になったり、細胞膜を作る、脂肪の吸収を助ける、といった働きがあり、中性脂肪はエネルギー源として働きますが、過剰になるとからだに障害をもたらします。糖尿病と同様に自覚症状に乏しく、動脈硬化によって重篤な病気を引き起こすのが特徴です。現在患者数は約700万人いるといわれており、増加傾向にあります。

危険因子
食べ過ぎ
コレステロールの場合はコレステロール分の摂取過剰、中性脂肪の場合は全体的な食べ過ぎ)
アルコールの飲み過ぎ(中性脂肪)
運動不足
家族がかかっているなど遺伝的素因

合併症
1、脳
脳梗塞、脳出血

2、心臓
虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)

3、腎臓
腎硬化症、腎不全

4、血管
大動脈瘤(破裂)、閉塞性動脈硬化症


不整脈

不整脈とは、脈の打ち方がおかしくなる状態を意味します。患者さんが初めて不整脈に気づくのは、ドキドキと動悸がしたり、脈をとってみると、異常に遅かったり、逆に速すぎたり、または飛んだり、不規則になったりしている等、自覚する場合が多いようです。

症状
・除脈の場合
息切れ
フラツキ
めまい
失神

・頻脈/期外収縮の場合
急に胸がドキドキする
脈が飛ぶ
吐き気
胸が苦しい
旨が締め付けられる

特に病気でない人でも日中内に数回程度の不整脈を起こしている場合があります。不整脈の中には、特に心配のないもの、そして、生命の危険を伴うものがあります。急に倒れて失神したり、激しい動悸が急に起こるものには、注意が必要です。


脳血管障害

脳の血管異常で起こる病気を「脳卒中」と呼び、脳梗塞は、脳卒中の1タイプです。他には、血管が破れる「脳出血」、血管のコブが破裂する「くも膜下出血」などがあります。


脳梗塞

脳梗塞は脳の血管が詰まって血流がストップしてしまう病気のことです。脳の血管が血栓によってつまり、血液粘度が高くなることによって生じるものです。脳の血管に血液が流れなくなることにより、脳組織が酸素・栄養不足により壊死or壊死に近い状態になってしまいます。

初期症状
発症の危機が迫ると、顔面神経麻痺、言語障害、感覚障害などの症状が現れます。

・顔や手足が麻痺し、片側しか動かせなくなる
・ろれつが回らなくなり、うまく喋れない
・口が閉まらずヨダレを垂らしてしまう
・めまいや立ちくらみが起こる
・目の焦点が合わない
・障害物がないのにつまずく。

これらの症状はTIA(一過性脳虚血発作)といい、短期間(通常2~30分)で消えます。ほうっておくと3ヶ月以内に、4~20%の方が脳梗塞をお越し、その半数が48時間以内と言われています。

このような症状がある方は早期に検査を受けることをお勧めいたします。


脳出血

脳出血の発作は突然起こります。残念ながら前ぶれとなるような症状はほとんどありません。まれにTIA(一過性脳虚血発作)と同じような症状が起きることがあります。ただし、脳出血を起こす最大の原因は高血圧であることは明らかとなっています。血圧が高い人ほど、脳の中の血管が高い圧力に耐えられなくなり、小さな動脈瘤がつくられてしまいます。

日ごろから高血圧を指摘されている人は、血圧のコントロールに努めて、
気になる症状があったらすぐに受診するように心構えをしておきましょう。


くも膜下出血

くも膜下出血は、脳内で血管が破れ血が出ることで、発症すれば3割から5割の確率でなくなってしまうといわれる恐ろしい病気です。また、一度発症すると再発の可能性や運動障害や発声や嚥下障害、精神面の変化など深刻な後遺症が残ることがあります。
そのため、事前にくも膜下出血の前兆を知りその発症を食い止めることができれば一番ベストです。

前兆
血圧が乱れる
これまでとは違う頭痛がする
めまいや吐き気
目の痛みや物が2重に見えるなどの症状

リスク因子
高血圧
高脂血症
糖尿病
肥満
喫煙習慣のある人

もし前兆が出た場合には早期に検査を行うことが重要になります。


肺炎

肺に炎症が起きる病気のことをまとめて肺炎といいます。肺炎は、主に細菌やウイルスなどの病原微生物により肺が侵される病気です。肺炎には、感染源を吸い込んで発病する細菌性肺炎、ウイルス性肺炎、真菌性肺炎などの感染性の肺炎と、薬剤性肺炎、アレルギー性肺炎などの非感染性の肺炎があります。肺炎の大部分は、前者の感染性肺炎です。細菌やウイルスは、呼吸をするときに鼻や口から身体の中に侵入しますが、健康な人は、のどでこれらの病原菌を排除します。しかし、風邪をひいてのどに炎症が起こっていると、病原菌が素通りして肺に入ってしまい炎症を起こしてしまいます。

原因
肺炎(感染性)を起こす、病原微生物は主に以下の4種類に分けられます。
1、細菌(いわゆるバイキン)
  ブドウ球菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌(インフルエンザウイルスとは違います)など

2、ウイルス
インフルエンザウイルス、アデノウイルス、麻疹(はしか)ウイルス、サイトメガロ
ウイルスなど

3、マイコプラズマ(細菌とウイルスの中間のような生物)
4、真菌(カビ)

症状
肺の病気、肺の炎症なので、呼吸症状が主体です。すなわち、咳や痰、ゼーゼー(喘鳴)などです。さらに、炎症の全身反応として、発熱して、食欲が低下し、水分も取れなくなって脱水症状を起こすこともあります。ひどい肺炎では、呼吸困難をきたして人工呼吸器を必要とすることもあります。

日本人で肺炎が死因の上位にいるのは老人の「誤嚥性肺炎」が中心ですが、仮に若い人でも「ただの風邪」と侮らず早期の治療が重要になります。また冬場にはインフルエンザの予防接種を必ず行うことが重要になってきます。


メジャーな病気


それではここから日本人の患者数が多い病気のランキングを記載したいと思います。

1位高血圧症疾患
2位歯の関係の病気
3位糖尿病
4位脳血管疾患
5位白内障
6位悪性新生物(ガン)
7位虚血性心疾患
8位胃潰瘍及び十二指腸潰瘍
9位精神分裂病、分裂病型障害及び妄想性障害
10位ウィルス肝炎

当院では歯の治療は行っていないため、この資料に記載のないその他のランキングの高い病気について記載したいと思います。



白内障


白内障とは、水晶体が年齢とともに白く濁って視力が低下する病気です。

症状
初期ではこれといった症状はみられません。
進行するにつれて
目がかすむ
ぼやけて見えにくい
ものが二重三重にだぶって見える
光がまぶしく感じる
晴れた日の屋外がとてもまぶしく感じる
車の対向車のライトがまぶしく感じる
遠くが見えにくく感じるために、近視が進んだように感じる

白内障は手術で治す事のできる病気です。
このような症状が出た場合には早期発見して治療を行うことをお勧めいたします。



胃潰瘍及び十二指腸潰瘍

胃酸の影響を受けて潰瘍を形成するものを総称して 消化性潰瘍と呼んでいます。消化性潰瘍の代表は、胃潰瘍と十二指腸潰瘍です。
胃潰瘍は、40歳以降の人に多くみられるのに対し、十二指腸潰瘍は10~20代の若年者に多くみられます。

症状
みぞおち辺りの腹痛
吐き気・嘔吐・食欲不振・体重減少
吐血
下血
背中の痛み
口臭・酸っぱいゲップ・胸やけ

危険因子
イライラ、過労、睡眠不足、緊張、不安、手術前などからくる肉体的・精神的ストレス
ヘリコバクター・ ピロリ菌の感染
刺激の強い香辛料や熱過ぎたり冷たすぎる飲食物を摂取し続けた場合
痛み止めやステロイドなどの強い薬や長期にわたる服用
喫煙
飲酒
コーヒー
暴飲暴食、早食いなど不規則な食生活

胃潰瘍、十二指腸潰瘍の初期症状は、胃のむかつき・胃もたれなどの不快感です。
このような症状はよくみられる症状ですが、長くこのような症状が続く場合は
早めに病院を受診すると良いでしょう。


精神分裂病、分裂病型障害及び妄想性障害

統合失調症は、幻覚や妄想という症状が特徴的な精神疾患です。それに伴って、人々と交流しながら家庭や社会で生活を営む機能が障害を受け(生活の障害)、「感覚・思考・行動が病気のために歪んでいる」ことを自分で振り返って考えることが難しくなりやすい(病識の障害)、という特徴を併せもっています。
多くの精神疾患と同じように慢性の経過を過ごし、社会生活・家族生活が送れなくなるケースがある非常に怖い病気です。また100人に1人程度の方がかかる病で非常にメジャーな病気です。

症状
幻覚、妄想、意欲の低下がおもな症状です。

・幻覚
 実際にはないものをあると知覚することを幻覚といいます。知覚の内容によって、幻聴、幻視などに分けられます。たとえば「人の声が聞こえる」(幻聴)、「物が見える」(幻視)などと訴えます。

・妄想
事実ではないことを、本当であると確信することを妄想といいます。周りの人が、「それはちがう」と説得しても、訂正できません。内容によって、被害関係妄想(無関係なことを自分自身に関係があると被害的に確信します。たとえば「あの人がせきをしたのは自分へのあてつけだ」など)、注察妄想(「誰かから家の中を監視されている」など)、被毒妄想(「食べ物に毒を入れられている」など)、血統妄想(「自分は天皇家の子孫だ」など)、誇大妄想(「自分はすごい発明をした」など)と名前がつけられています。

・意欲の低下
 統合失調症では、徐々に意欲がなくなっていくのが特徴です。程度の差はありますが、多くの患者さんにみられます。

・自閉(じへい)
他人との交流が乏しくなります。友人との付き合いを避け、家にこもりがちとなることで、気がつかれます。

・感情の鈍麻(どんま)
喜怒哀楽(きどあいらく)の豊かな感情が少なくなります。テレビをおもしろく感じなくなったり、笑顔がみられなくなったり、悲しいときも平然としていたりします。

・思路(しろ)(思考過程)の障害
患者さんの話し方でわかります。よくみられるものに「思路弛緩」があります。話が徐々に別の話題にそれていったり、唐突に別のことを言い出したりします。重症になると、他の人にはまったく話の意味が理解できない「滅裂思考」になります。

・身体症状
不眠が多くみられます。病気の初発症状や、再発するときの最初の症状であることが少なくないので、注意が必要です。身体面には何も異常がないのに、動悸、頭痛、倦怠感などの、いわゆる身体愁訴を訴えることもあります。

・表情に現われる症状
ぶつぶつ独り言をいう独語や、おかしくもないところで笑う空笑がみられます。しかめ顔、ひそめ眉がみられることもあります。感情が鈍くなる感情鈍麻のため、顔の表
情が乏しくなります。

このような症状のある方は早期に受診をされることをお勧めいたします。


ウィルス肝炎

肝炎とは、肝臓の細胞に炎症が起こり、肝細胞が壊される病態です。その原因には、ウイルス、アルコール、自己免疫等がありますが、日本においては、B型肝炎ウイルスあるいはC型肝炎ウイルス感染による肝炎がその多くを占めています。日本人ではそのうちB型肝炎の感染者は130~150万人、C型肝炎の感染者は150~200万人と推定されています。
また、B型肝炎はタイでは多発地域であり注意が必要になります。

B型肝炎
致死的な 劇症肝炎になる可能性があります。

C型肝炎
慢性化すると20~30年後に高率に 肝硬変、肝がんへ移行することが知られているため注意が必要です。

原因
性的接触によるものが非常に多くなっています。
この他、十分に消毒していない器具を使った医療行為
入れ墨、ピアスの穴開け
カミソリや歯ブラシの共用
麻薬・覚醒剤使用時の注射器の回しうちの際、HBV持続感染者の血液が付着したままで次の人が使用。

症状
発熱
全身のだるさ
黄疸
食欲低下
吐き気
嘔吐
顔面や手の皮膚に発疹
関節痛
筋肉痛
神経痛

厚生労働省では、平成14年より「C型肝炎等緊急総合対策」を開始し、
すべての国民が一度は肝炎ウイルス検査を受けられるよう推奨しています。
特に40歳以上の人は、一度はウイルス性肝炎の検査を行う事が推奨されています。

B型肝炎に関しましてはワクチンが存在するため、ワクチン接種もお勧めいたします。
タイは非常にB型肝炎ウイルスが蔓延している地域です。ワクチンで自分を守りましょう。


その他の病気

ここからはその他にもメジャーで注意が必要な病気をまとめさせていただきました。


うつ病

うつ病とは、何らかの原因で憂うつな気分や意欲(食欲、睡眠欲、性欲など)の低下といった心理的症状や、さまざまな身体的な症状を慢性的に伴うものです。
重症化すると社会的な活動および、家庭的活動を続けることはほとんどできなくなる上に自殺をされるといった結末を迎えられる方も多数いる非常に怖い病気です。

患者数の多さ
生涯で15人に1人がうつ病になると言われています。
日本人で医療機関を受診しているうつ病患者さんは100万人以上存在します。
うつ病なのに医療機関にかかっていない患者さんはうつ病患者の75%以上存在しています。

症状
眠れない
気分が落ち込む
悲しい気持ちになる
なんとなく希望が持てない
思考力が低下
集中力が低下し、仕事の能率が落ちた
些細な決断ができない
注意力が散漫になって、人の言うことがすぐに理解できない
今まで好きだったことや趣味をやる気になれない
友人や家族と話すのも面倒だし、話していてもつまらない
テレビや新聞をみても面白くない
身だしなみやおしゃれに関心がわかない
不安等でじっとしていられない
毎日生活に張りが感じられない
朝、目覚ましよりも早く目が覚める
夜中に何度も目を覚ます
よく寝たのに寝た気がしない
食欲の低下(ときに増加)
何を食べてもおいしくないし、食べるのも億劫
ダイエットをしていないのに、体重が1ヵ月で数キロも減った
疲労、倦怠感
からだがだるい
疲れがずっと残っている
月経の不順
勃起の障害
性欲の低下
頭痛(頭に鍋をかぶったようなすっきりしない鈍い痛み)
頭重感
肩、背中、四肢関節などさまざまな部位が痛む
便秘
心臓がドキドキする
胃の痛み
発汗息
苦しさ
窒息感

うつ病もほかの病気と同じように、治療せずに放っておくと徐々に悪化していきます。
ですから、症状が軽いうちにうつ病に気づき、治療を始めることが大切です。
以上のような症状がでたら重症になる前に検査を受けることをお勧めいたします。


頭痛

日ごろから慢性頭痛に悩まされている人、いわゆる「頭痛もち」は日本人の3人に1人くらいとみられます。慢性頭痛にもいろいろありますが、一番多いのが「緊張型頭痛」で、15歳以上の日本人の22.3%を占めます。次に「片頭痛」(8.4%)、さらに珍しいものとして「群発頭痛」があります。頭痛は診断が非常に難しい病気で専門家等にしっかり診断をしてもらう必要性の高い病気になります。

《緊張型頭痛》
緊張型頭痛の痛みの程度は片頭痛に比べて軽く、頭全体が重くなって圧迫されるような、グーッと締めつけられるような痛みがあります。このうち筋肉のこりからくる緊張型頭痛は、デスクワークで長時間前かがみの姿勢を続けたり、パソコン画面を長く見続ける人などに多くみられます。合わない眼鏡をかけていたり、その他の目の疲れによっても起きてきます。心からくる緊張型頭痛は、職場の人間関係や家族の問題など、精神的なストレスに弱い人に多いようです。頭痛の起こり方も、漠然とした頭の鈍重感に始まり、1日中持続する傾向があります。

《片頭痛》
片頭痛の患者は女性の方が男性よりも3.6倍も多くなっています。特に30歳代女性の約20%は片頭痛をもっています。症状としては、ズキンズキンという拍動性の痛みが、頭の片側(ときには両側)に起こります。痛みの原因は、血管の周囲が神経原性炎症を起こしたり、血管が異常に拡張するためと考えられます。発生頻度は月に1、2回ほどで、痛みは数時間から、長い人で3日間ほど続きます。吐き気を伴い、光をまぶしく感じたり、音にも敏感になります。片頭痛の患者さんの中には、生あくびが出たり、空腹感やイライラ感がつのりだすと、「前もって頭痛が来るのがわかる」という人がいます。また、頭痛の前兆として、目の前にキラキラした光が出現して視野がぼやける「閃輝暗点」という症状が現れる人もいます。さらに手足が麻痺する人もいます。

注意が必要な頭痛
突然の強烈な痛みや徐々に増強する痛み、手足の麻痺や言葉のもつれ、発熱などを伴っ頭痛など、とにかく「これまでに経験したことのない頭痛」ならば即、救急車で脳神経外科を受診することです。

・くも膜下出血―脳の動脈が突然破裂し、脳を覆うくも膜下に血がたまるもので、急に、頭が割れるようなガーンという激痛がおそうのが特徴です。続いて吐き気やおう吐、意識低下などが起こります。40歳代以降に多く、発作の数日~数週間前に、前兆となる経験したことのない軽い頭痛が起きることもあります。

・脳出血―多くが高血圧がもとで脳血管が破れて出血し、急に頭痛が起きて短時間で痛みはピークに達します。頭痛は軽くても手足の麻痺や、言葉のもつれ、吐き気やめまいなどを伴います。

・脳腫瘍―脳にできた腫瘍が大きくなるにつれて、痛みもだんだんと強くなります。
できた部位によっては、手足の麻痺や視力障害などが出ます。

・髄膜炎・脳炎―ウイルスや細菌の感染が髄膜に及び、高熱とともにズキンズキンという激しい頭痛が起こります。首の後ろが硬くなるのも特徴です。炎症が脳まで及ぶと脳炎となり、麻痺や意識障害が起きます。

・慢性硬膜下血腫―頭をぶつけたこと(あるいは軽い衝撃)が原因で、頭骨の下にある硬膜とくも膜の間に徐々に出血し、1~2カ月後に血腫が脳を圧迫して頭痛が起こります。とくにお年寄りに起きやすく、ぼんやりしたり、物忘れや尿失禁なども出たりして痴呆症に間違われることもあります。血腫を取り除く治療をすれば、症状はなくなります。

単純に緊張型頭痛だと決め付けず命の危険のある頭痛もございますので
頭痛の際には必ず検査を受けることをお勧めいたします。


エイズ(HIVウイルス感染)

「HIV」 とは 「エイズウイルス」 のことで、正式には 「ヒト免疫不全ウイルス」といいます。ヒトに感染すると、免疫力を低下させてしまうウイルスです。
「HIV」 に感染し、治療をせずにいると、免疫力がだんだん弱くなり、数年~10年で健康な人であれば何ともない菌やウイルスで様々な病気がおこります。その病気により亡くなる方が非常に多い病気です。

危険因子
風俗店や不特定多数の人と性行為
コンドームをしない性行為
外国人との性行為
性器に傷があったり、あまり体調が良くないときの性行為
男性と男性、男性と女性の性行為で肛門性交
麻薬や覚せい剤の 「まわし打ち」

初期症状
HIV感染の症状はとても風邪とよく似ているので、風邪だと思い放置しておくと、気付いた時には症状が進行し手遅れになる可能性があります。逆に言えば、初期段階で、感染している事に気づけば、治療方法が沢山あります。

・発熱
・喉の痛みがある
・身体の痛み
・乾燥した咳が続く
・リンパ節の腫れ
・頭痛
・体重が減る
・疲労感がある
・皮膚発疹がある
・夜に汗をかく
・口にヘルペスができる

HIVに感染後、2週から8週に症状が出現する場合が多くなっています。HIVの初期症状は感染者の50%から90%に出現しています。まったく何の症状も出ない感染者もいます。

このような症状があったら早期に検査を受けることをお勧めいたします。


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