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Hib感染症

Hib感染症


Hib感染症とは

Hibとは、「インフルエンザ菌b型」の略称のことで、脳と脊髄を包む髄膜や、のどの奥の喉頭蓋、関節、肺などに重い病気を引き起こす細菌のひとつです。冬に流行するインフルエンザ(流行性感冒)の原因となるインフルエンザウイルスとは、名前が似ていますが、まったく別のものです。


感染源

Hibはせきやくしゃみとともに鼻やのどから入り込むことで感染します。ヒブが原因で起こる病気の主なものには髄膜炎、喉頭蓋炎、肺炎、菌血症などがあります。中でも発症の割合が高いのが髄膜炎です。ヒ ブ髄膜炎は、5歳未満の乳幼児がかかりやすく、とくに0~1歳の小さなお子さんがかかりやすいといわれています。また、保育園などに通っている子どもは、 せきやくしゃみなどによってヒブをうつし合うため、通っていない子どもに比べて2~3倍罹患率が高いことがわかっています。


症状

Hibが鼻やのどから入って、脳を包む髄膜、のどの奥の喉頭蓋、肺などに炎症をおこします。
ヒブが脳を包む髄膜について炎症を起こすと細菌性髄膜炎を引き起こします。細菌性髄膜炎は脳の中にも膿がたまったり、脳脊髄液が増えたりすることもあります。早 期の症状は熱と不機嫌くらいで、血液検査をしてもかぜと区別できないことも多いのです。このため診断が遅くなりがちです。その後、ぐったりする、けいれ ん、意識がないなどが出てきます。そのうえ、抗菌薬が効かない耐性菌も多く、治療は困難です。亡くなる子どもも2~5%いて、脳の後遺症が30%くらいに 残ります。


予防

Hibワクチン(定期接種・不活化ワクチン)で予防します。ヒブワクチンは世界から20年も遅れて2008年に発売になり、2013年度から定期接種として日本の子どもが接種できるようになりました。生後6か月以降からかかる赤ちゃんが増えますので、『生後2か月のお誕生日』になったらできるだけ早く接種します。

ワクチンの接種回数は初回を接種する月齢・年齢により異なります。標準的なスケジュールは生後2か月から6か月までに初回接種を開始し、合 計4回接種します。ヒブによる細菌性髄膜炎が起こりやすい生後6か月までに初回3回の接種を済ませておくようにしてください。追加接種は1歳になったら受 けましょう。


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