アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎とは、良くなったり悪くなったりを繰り返す、かゆみのある湿疹を主な病変とする皮膚の病気です。

アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎の原因はまだはっきりと分かっていませんが、遺伝による体質に、環境などが強く関係して発病するものと考えられています。それぞれにはアレルギーに関係するものと、それ以外のものがあります。これらは、発病のきっかけになると同時に、症状を悪化させる原因にもなりえます。

アトピー性皮膚炎を発症・悪化させる原因

◇体質に関連する原因
 ①アトピー素因
 ②皮膚が乾燥しやすい素因
 (ドライスキン)

◇環境に関する原因

 ①アレルギーに関係するもの
 (アレルギー的因子)
  例)食べ物(卵、牛乳…)、ダニ
 ②アレルギー以外のもの
  例)汗、乾燥など

※アトピー素因・・・アレルギーを起こしやすい体質が家族や自分にあればアトピー素因があると いいます。

症状

主な症状は「湿疹」と「かゆみ」で、良くなったり悪くなったりを繰り返し、なかなか治らないことが特徴です。一般的に、6カ月以上(乳幼児では2カ月以上)続くと慢性と判断されます。

症状の特徴

・赤みがある、じゅくじゅくとして引っかくと液体が出てくる、ささくれだって皮がむける、長引くとごわごわ硬くなって盛り上がる

・左右対称にできることが多い

・おでこ、目のまわり、口のまわり、耳のまわり、首、わき、手足の関節の内側などに出やすい

治療と予防

アトピー性皮膚炎の治療には、「薬物による療法」「肌のお手入れ」「原因・悪化因子の除去」があります。

薬物による治療

現在、アトピー性皮膚炎治療の外用薬としては、ステロイドの塗り薬と免疫抑制外用薬があります。この2種は、効果や安全性が科学的に評価されており、日本皮膚科学会の発行する「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」でも基本外用薬として推奨されています。他に、かゆみを抑えるために、眠気の少ない抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬を補助的に内服したり、他の治療でなかなか良くならない重症の成人患者さんに対しては、ステロイド薬の飲み薬やシクロスポリンという免疫抑制薬の飲み薬を処方されることがあります。

肌のお手入れ

ステロイドの塗り薬や免疫抑制外用薬の使用で炎症がおさまった後も、2~3日おきに塗り薬を使う等、炎症の再発を予防するために肌のお手入れをする必要があります。入浴やシャワーで皮膚を清潔に保ち、入浴後には保湿薬を塗り、皮膚から洗い流された皮脂膜を補います。

原因・悪化因子の除去

主な悪化要因と考えられるのはダニ・ほこりなどの生活環境、汗、細菌・真菌、ストレスなどです。生活環境を整えたり、皮膚を清潔に保つことで、できる限り悪化要因を取り除きましょう。またはっきりと「これを食べたら皮膚炎の症状が悪化した」とわかる食物については食事からできる限り取り除くようにしましょう。ただ、原因の確定には、専門の医師による注意深い検査が必要です。ご自分の判断で安易に食物を制限するのは避けましょう。また、ストレスも症状を悪化させる原因の一つです。特に成人のアトピー性皮膚炎の患者さんの中には、心理的ストレスからかゆみがないにもかかわらず掻くのがくせになってしまい、症状が悪化している例がみうけられます。このような場合には、心理的アプローチを含めた治療が検討されることもあります。