イボとタコ(魚の目)の違いは?

イボ(Wart)とタコ(魚の目)(Corn)の違いはご存じでしょうか?
イボとタコどちらも足に硬い凸凹として現れます。タコとイボの違いを見てみましょう。


発生する原因

イボはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染により発症します。HPVの感染はイボがある方と接触した際に起こり、皮膚から容易に体内に侵入します。
一方タコは皮膚への圧力や摩擦の力によって発生します。足に見られるタコも同様に、足の異常や、変な足の使い方によって異常な圧力や摩擦が引き起こされることにより発生します。


よく見られる部位・頻発部位

イボは顔、手、足、性器など、身体のどの部分でも発症します。タコは一般的に手足に発症します。手足の他にも肌が何回も擦れたり、圧がかかったりする膝などに見られることもあります。


種類

イボの種類は発症部位やイボの特徴により数種類に分けることができます。

尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)
扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)
足底疣贅(そくていゆうぜい)
尖圭(せんけい)コンジローマ
糸状疣贅(いとじょうゆうぜい)


タコの種類は、主に以下の通り特徴の異なる二つの種類があります。

硬いタコ(胼胝=ベンチとも呼ばれる)
柔らかいタコ


理由・メカニズム

イボについては、HPVの感染により、基底細胞が異常な細胞分裂を繰り返し、イボが形成されます。またイボを切ると、血が出ます。
(*注:自分で皮膚を切らないでください。)

タコは外部からの摩擦や圧力に対する防御反応として、皮膚の角質が硬くなります。またタコを切っても血はでません。
(*注:自分で皮膚を切らないでください。)


イボとタコそれぞれに見られる症状

イボでは主に皮膚の結節(小さな丸みのある影)や皮膚の盛り上がりが見られます。痛みがある場合とない場合がある。
タコでは皮膚が厚くなり、痛みが生じます。


治療の必要性

イボについては、ケースによりますが通院、治療をせずに自然に治癒することもあります(特にお子様の場合)。しかし、完治には数か月から数年かかります。

タコは症状がひどくない場合、原因を取り除けば自然に治癒します。


治療方法

イボの治療法は以下の通りいくつかあります。

【イボの治療法】
■外用薬による治療
①免疫刺激薬(イミキモド)
https://www.mochida.co.jp/ibonnu/05/02.html

②濃酸(Concentrated acid)

■液体窒素による冷凍凝固治療
■免疫療法(局所注射)

タコも同様に治療方法はいくつかあります。

【タコの治療法】
・濃縮サリチル酸(Concentrate salicylic acid)を含んだ外用薬(塗り薬)を塗る。
※こちらのスピール膏もこの一種。
https://www.nichiban.co.jp/general/health/foot/corn/speelko_ex/img/sp.jpg

・タコを切り取る。
*注:必ず皮膚科で行ってください。


予防法

【イボの予防法】
・イボがある方と接触しないようにする。
・裸足で公共のシャワー(公共プールのシャワーなど)の使用などをやめる。

【タコの予防法】
・足への圧力や摩擦を減らすため、ヒールの高い靴などを履かない。
・足に異常を感じた場合は医師の診察を受ける。


おわりに

タコとイボの原因、治療法は大きく異なります。また、イボの一種である足底疣贅などはタコとよく似ており、特に見分けがつきにくいです。もし肌に厚みや結節などを発見した場合、治癒に向けて最善の方法は皮膚科で診察を受けることです。また、皮膚科に治療法や予防法などのアドバイスを受けましょう。

DYMクリニックでは多くのイボやタコの治療法のご案内をしております。当院の皮膚科が最善の治療法をお勧めいたします。


DYMクリニックはタイのバンコクに2店舗(プロンポン、トンロー)を構える日本人医師経営の医療機関。
内科、小児科、婦人科、皮膚科の診療を完全日本語対応で受診可能。

・予防接種(インフルエンザワクチンなど)
・健康診断(人間ドック、ワークパミット取得用)
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・飲む日焼け止め薬
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