高血圧
高血圧


心臓は体の隅々まで血液を送り届けるために、血液に圧力をかけています。高血圧とは、血液を送り出すためにかかる圧力が強くなり、血管の壁に負担がかかっている状態のことです。
血圧が少し高いくらいでは、ほとんど自覚症状はありませんが、高血圧状態を長期間放置すると動脈硬化をまねき、脳卒中などの脳血管疾患や心臓病、腎疾患など多くの疾病を引き起こしやすくなります。日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2009」による高血圧の基準値は、診察室血圧値で140/90mmHg、家庭血圧で135/85mmHgで、これ以上の場合は高血圧として治療の対象となります。

右の図からも分かるとおり、男性では40代中盤で、女性では50代でおおよそ過半数の人が高血圧症有病者(※)になります。
日本人の40歳以上の2人に1人が患者であるといわれるまさに「国民病」の高血圧。塩分摂取量が多い日本的な食生活が原因の1つとなっています。日本人全体でも4000万人の高血圧の患者さんが存在するといわれています。

(※収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上、もしくは血圧を下げる薬を服用している者。)

高血圧の原因


高血圧には原因がはっきりしているものと、そうでないものがあります。高血圧の患者のうち90%は原因がわからないものです。さまざまな要因が複合的に絡み合っていると考えられています。

①環境的な要因
  運動不足、ストレス、飲酒、塩分過多、肥満

②生理的な要因
  老化、更年期、妊娠、腎臓病

③遺伝的な要因
  交感神経、ナトリウム調整系等の異常

塩分の多い食事が高血圧に本当に悪い?

食塩を過剰摂取すると2つの作用から血圧が上がってしまいます。

1.食塩に含まれるナトリウムに血圧を上げる働きがあることがわかっています。
食塩をとりすぎると、尿中へナトリウムを排泄するという腎臓の能力を上回ってしまうため、血液中にナトリウムがたまります。

2.溜まったナトリウムに、水分を蓄えてナトリウム濃度を調節しようとする働きにより、循環血流量が増加して血圧が上昇します。

高血圧の合併症

血圧が高くなると、動脈と呼ばれる、酸素を多く含んだ血液が通る血管に負担がかかります。その結果、次のような合併症が引き起こされやすくなります。

≪動脈に起こる合併症≫
動脈硬化で血管の壁が傷つきもろくなっているため、大動脈の強い圧がかかる壁に瘤が出来やすくなります。
この瘤を大動脈瘤といい放置しておくとどんどん大きくなりいずれ大動脈破裂を起こします。

≪脳に起こる合併症≫
動脈硬化が進むと脳卒中がおきる確率が高まるのです。脳卒中は、脳出血、くも膜下出血、脳梗塞、一過性脳虚血発作の4つに分類されます。脳の動脈に動脈瘤ができ、それが破裂するものが脳出血。脳出血の一種のくも膜下出血は、血圧の急上昇と関係が深い症例です。脳の血管に血栓ができ、血管がつまって血流が滞ってしまうのが脳梗塞。一過性脳虚血発作は、血管が細くなり一時的に脳への血流が不足しておこる病気で脳出血、脳梗塞の前兆といわれています。

≪腎臓に起こる合併症≫
大動脈に血液を送り出している心臓の壁に強い圧がかかり続ける事で、心臓の壁が厚くなります。これを心肥大といい、心肥大が進行すると心不全をおこしやすくなります。また、心臓の冠動脈が動脈硬化により狭くなると一時的に血流が途絶えることがあります。これが狭心症の発作で、心筋梗塞につながる危険性があります。

≪動脈に起こる合併症≫
腎臓の細動脈で硬化が進行すると、腎臓は固く小さくなって腎機能低下を起こします。さらに進み腎不全に陥ってしまうと、人工透析が必要となります。

≪目に起こる合併症≫
網膜の動脈硬化が進むと、網膜に小さな出血や白斑ができるようになります。さらに進むと視力障害がおこり、眼底出血に至ると失明する危険もあります。

高血圧の予防

①塩分を控えた食事

②カリウムを摂る
カリウムは体内の余分な塩分(ナトリウム)を体外へ排出する働きがあります。そのことによって、血圧が下がることがわかっています。カリウムが多く含まれている食品は、牛乳、魚、納豆、りんご、バナナ、ほうれん草などです。ただし、腎臓の悪い方は摂り過ぎに注意してください。

③減量と運動
内臓脂肪が多い人ほど血圧が高い傾向があります。
肥満(内臓脂肪が多い)は高血圧の大きな危険因子であることが明らかになっています。特に、内臓肥満は血圧上昇と関連が深く、減量すると血圧が下がるという報告があります。運動することで、体内のホルモン、血液、交感神経系が血圧を下げるように変化します。毎日、30-60分の有酸素運動が効果的です。

④節酒
アルコールの摂取は一時的に血圧を下げますが、習慣化すると血圧を上げることになります。ビールなら中ビン1本、ワインならグラスに2杯弱など、適量を心がけましょう。

⑤禁煙

タバコに含まれるニコチンには交感神経系を興奮させるため、血圧を上げる作用があります。タバコは動脈硬化も進行させるので、狭心症や心筋梗塞のリスクも高まります。禁煙することが望ましいでしょう。

⑥ストレス解消

精神的ストレスは血圧を一時的に上昇させます。ストレスが繰り返されると、交感神経の緊張状態が続いて血管は収縮し、血圧は高い状態を持続するようになります。
過度の肉体疲労の常態化は、高血圧につながりますので、ストレスを上手に解消することが大切です。

高血圧の治療に関しまして

高血圧の治療目的は、血圧をしっかりコントロールして大きな合併症を防ぐことを目的としています。高血圧の治療は、リスクの程度に応じて治療計画を立ててすすめていきます。治療は、生活習慣の修正と、薬物療法を組み合わせて行います。生活習慣の修正とは、肥満、塩分のとり過ぎ、運動不足、喫煙などの生活習慣を見直し、高血圧の重症度を進行させないためのものです。生活習慣の修正だけでは血圧が下がらない場合、薬物療法を併用します。薬物療法とは、降圧薬によって血圧を下げることで、確実に合併症や臓器障害を防ぐ方法です。これらをどう組み合わせてすすめて行くかは医師と患者さんとで決めていきます。

DYMインターナショナルクリニックのメリット

180日を経過すると高血圧の治療に関して一般的な保険は保険が利かない場合がほとんどです。このような場合に大病院に通ってしまうと大きな出費が発生します。しかし当クリニックでは大病院よりも廉価に高血圧の治療を行うことが可能になっています。勿論大きな合併症等が発生した場合には患者様を大病院にご紹介させていただくことが可能になっています。