通風とは

尿酸という物質が足の親指等の関節の中に蓄積し、結晶化した尿酸を白血球が集まって攻撃することで起こる激しい炎症のことです。

  • 原因

    尿酸の生成と排出のバランスが崩れることが原因です。尿酸の元となるプリン体はDNAに多く含まれ細胞を通じて体の中に存在するものです。また肉や魚卵などの食べ物から体に摂り込まれます。プリン体は肝臓で処理され尿酸となり、尿酸は腎臓で処理され、尿や汗となって体外に排出されます。この尿酸の生成と排出のバランスを取ることが通風の予防となります。

    治療

    痛風の治療は痛風関節炎の治療と、その背景にある高尿酸血症の治療の2つに大別されます。前者は急性あるいは慢性の炎症を消退させることが目的であり、後者に対しては、生活習慣改善や尿酸降下薬による薬物治療が行われます。

    1.通風関節炎の治療

    痛風関節炎には原則的に非ステロイド抗炎症薬(nonsteroidal anti-inflammatory drugs、NSAIDs)を用い、関節炎が消失したら投与を中止します。痛風発作の極期には比較的多量にNSAIDを投与するNSAIDsパルス療法が 推奨されます。例えば、ナイキサン1回300mgを1日に限り3時間毎に3回まで投与し、残存する疼痛に対して翌日から400〜600mg/日を投与しま す。

    腎機能障害や胃潰瘍などの消化管障害がありNSAIDsが使用できない場合、あるいは効果が乏しい場合にはステロイド剤(商品名:プレドニン、デカドロンなど)を用います。コルヒチンは、痛風発作の予兆期に1錠を服用し発作を頓挫させるために用います。

    2.高尿酸血症の治療

    痛風発作は高尿酸血症を由来とする尿酸塩の臓器沈着の目安でもあり、痛風発作の既往があれば原則として継続的に尿酸値を低下させる必要があります。

    ポイント

    ・痛風発作の既往があれば薬物治療を考慮

    ・痛風発作の既往がない場合

     ◯尿酸値が8.0mg/dl未満の場合には生活指導のみで経過を観察

     ◯尿酸値が8.0mg/dl以上の場合には合併する病態(肥満、高血圧症、

      高脂血症、虚血性疾患、耐糖能異常など)があれば薬物治療を考慮

    ・尿酸値が9.0mg/dl以上の場合には薬物治療を考慮

    予防

    肥満の解消

    肥満は血液中の尿酸(尿酸値)の上昇につながることがわかってきました。食事療法をして、摂取エネルギーの制限をしましょう。

    節酒

    アルコールの摂取は体内の尿酸の生成を促進し、尿酸の排出を抑制します。アルコールを大量に摂取したことがきっかけで痛風発作を起こす人は珍しくありません。大量のアルコール摂取は控えましょう。

    適度な運動

    体内に十分な酸素が取り込まれない激しい運動をすると、体内にプリン体が発生します。息を切らさない程度の軽めのジョギングのような有酸素運動は、尿酸値を下げますのでお勧めです。

    ストレスの軽減

    ストレスは腎機能を低下させ、尿酸の排出量を低下させます。また、エネルギー消費が激しくなり、体内でプリン体が生成され、尿酸値を上昇させる原因になります。上手にストレスを解消することを心がけましょう。

    水分補給

    尿酸を体外へ排出する方法として、たくさんの水分を摂ることが有効です。たっぷり水分をとって尿量を増やし、尿酸が体外に排出されやすくしましょう。

    乳製品の摂取

    乳製品をよく食べる人は、通風になるリスクが低いというデータがあります。ヨーグルト等を積極的に食べましょう。