アレルギー性鼻炎
アレルギーとは

体が異物を排除しようと過剰反応することを言います。
 人の体は、とてもガードが固く、自分の体にないもの(抗原)が外から入ってくると、それを異物と感じて反応する物質(抗体)を 作り出します。そして再度同じ抗原が体内に入ってくると、抗体がそれを認識し、一斉に攻撃します(抗原抗体反応)。この反応が体に有利に働き、ウイルスや細菌を撃退して病気から体を守るのが「免疫」です。ところがこの反応が不利に働き、さまざまな症状をひき起こすのがアレルギーです。

アレルギー性鼻炎について

名前の通りアレルギー反応によって起こる鼻の炎症です。
 アレルギー疾患のなかでも遺伝的要素が強いものを「アトピー疾患」といいます。アレルギー性鼻炎もアトピー疾患のひとつで、生まれつき抗体を作りやすい 体質が深く関与します。ですが、アトピー体質でも、必ずアトピー疾患にかかるというわけではありません。

原因

アレルギー性鼻炎を起こす原因は、約60パーセントがハウスダスト(室内のゴミやダ ニ、ペット類の毛など)で、約30パーセントが花粉、残りの約10パーセントがその他(カビ)などです。
また、ハウスダストが原因でアレルギーが起こる場合、冬は窓を閉め切って暖房を使用するためハウスダストがつねに飛び回っている状態になるので、症状が強く出ることがあります。それに加えて、冬場の空気の乾燥も症状を悪化させる要因となります。

症状

アレルギー性鼻炎はカゼでもないのに、くしゃみ、鼻水、鼻づまりが起こるのが特徴です。
 一般的に、これらの症状は朝夕に強く出ると言われています。それは、これらが自律神経のバランスと深く関わっているからです。自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあり、この2つがバランスよく働くことにより、私たちの体は健康を維持しています。昼間、活動するときは交感神経が、夜間、体を休めるときは副交感神経が活発に働きます。アレルギー性鼻炎の症状は副交感神経の働きが優位になると起こりやすいため、朝夕に症状が強く出やすくなるので す。

治療

原因を明らかにした上で、生活習慣を改善しながら、同時に薬による治療を行います。おもな薬は抗アレルギー剤、ステロイド薬、抗ヒスタミン薬、抗血管収縮性点鼻薬などです。

 これらの薬で症状が改善しない場合には、「減感作(げんかんさ)療法」を行います。抗原の抽出液を皮下注射する治療法で、低濃度・少量から始めて、徐々に濃度と量を増やしていきます。

予防法

アレルギー性鼻炎は住まいの様式や食事の内容、運動などによって症状が改善できます。それによって、アトピー体質の人の発症を予防、または遅らせることが可能です。おもな注意点は次の通りです。

1)室内を清潔にする

アレルギーの原因となるハウスダストがたまらないよう、こまめに掃除をしましょう。床はじゅうたんよりフローリングがいいでしょう。棚や壁などにはできるだけ小物は置かず、すっきりさせましょう。

2)たばこの煙をさける

たばこの煙は鼻の粘膜を刺激し、症状を悪化させます。

3)室内の乾燥を防ぐ

鼻の粘膜には適度な湿り気が必要です。とくに空気が乾燥する冬は加湿器の利用がおすすめです。加湿器の定期的な掃除も忘れずにしましょう。

4)ペットを室内で飼わない

犬や猫などの毛やフケ、体にすみついたダニなどもアレルギーの原因になります。ペットを飼うときは屋外で飼いましょう。

5)適度な運動をする

適度な運動は自律神経の働きを高める効果があります。ただし、水泳は鼻の粘膜の過敏性を高め、症状を悪化させることがあるので要注意です。